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診療案内

不妊治療

人工授精(AIH)

人工授精(AIH)は、排卵のタイミングに合わせて、洗浄・濃縮した精子を子宮内に注入する治療法です。自然妊娠と同じ受精過程を経ますが、精子を直接子宮内に注入することで、より多くの精子が卵子に到達しやすくなり、妊娠の可能性が高まります。

Cases We Treat

対象となる方

人工授精は、以下のようなケースで検討されることが多い治療法です。

タイミング法で妊娠に至らなかった場合
軽度の男性不妊(精子の数が少ない、運動率が低いなど)
頸管粘液の分泌が少なく、精子が子宮に進みにくい場合
性交渉が取れない場合(性交障害、性交痛など)

Treatment Process

治療の流れ

排卵日の予測

超音波検査(エコー)で卵胞の成長を確認し、排卵日を予測します。排卵を促すために、hCG注射を実施します。

精液の採取・調整

人工授精当日に、自宅・もしくは当院にて精液を採取していただきます。その後、培養士が精液を洗浄・濃縮し、運動性の良い精子のみを選別します。これにより、精子の質を向上させ、受精の可能性を高めます。

精子の注入(人工授精)

調整した精液を細いカテーテルを用いて、子宮内に注入します。通常は痛みはほとんどなく、数分で終了します。

人工授精後の過ごし方

処置後は通常の日常生活をしていただいて構いません。

Pregnancy Rates & Treatment Estimates

妊娠率と治療回数の目安

1回あたりの妊娠率

5~6%

5~6回実施した場合の累積妊娠率

30%

妊娠に至る方の実施回数

妊娠した方の8割が3回まで、9割が4〜5回の実施をしています。
7回目以降の妊娠率は大幅に低下するとされているため、3~6回の人工授精で妊娠に至らなかった場合は、体外受精へのステップアップを進めます。
また、年齢や不妊の原因、過去の治療歴に応じて、より早い段階で次の治療法をご提案することがあります。

Merits and Precautions

人工授精のメリットと注意点

メリット

比較的身体への負担が少ない(麻酔や手術の必要がない)

自然妊娠に近い形で妊娠を目指せる

費用が体外受精よりも抑えられる

注意点

妊娠率は比較的低いため、回数を重ねる可能性がある

卵管閉塞や重度の男性不妊には適用できない

Steps

人工授精から次のステップへ

人工授精は、タイミング法より妊娠率が高いものの、体外受精に比べると妊娠率は低いため、回数を重ねても妊娠に至らない場合は、より高い妊娠率を期待できる体外受精(IVF)への移行を進めます。
当院では、患者様の年齢や治療歴、不妊の原因に応じて適切な治療計画をご提案いたします。人工授精について気になる点がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。